【TPP11と日欧EPA】2019年を知る⑥

TPP?? EPA?? なんのこと?

2018年12月30日、11カ国による環太平洋経済連携協定(TPP11)が、2019年2月1日には日本とヨーロッパ連合(EU)による経済連携協定(EPA)が発効(条約などが効力を持つこと)しました。

 EPAは自由貿易を推し進めるための取り決めで、ものの貿易だけでなく、サービスや投資の自由化、知的財産権の保護など幅広い分野での共通ルールを定めています。EPAはかつては二カ国間で結ばれることが多かったのですが、2000年代からは多国間で結ばれるケーズが多く見られるようになりました。TPPはこのEPAを太平洋を取り囲む11カ国が結んだもので、日欧EPAは日本とEUが結んだもの。アメリカはオバマ政権下でTPPに署名しましたが、2017年1月にトランプ政権が誕生すると、「TPPはアメリカの産業を衰退させ雇用を奪う」として離脱してしまいました。

▲ TPPをめぐる参加国と米中の関係

日本にとってどう関係があるの?

 TPP11と日欧EPAの柱となる政策は関税の撤廃。今回の発行で工業製品・農産物などにかかる関税が廃止、または引き下げられることになりました。これによってそれぞれの協定の参加国間で輸出入品が安くなるので、貿易が盛んになります。また、サービスや投資の自由化も進めるため、経済活動が活性化します。

 日本にとっては主要な輸出品の自動車や電気機器などをより安く参加国に売ることができるようになるため、輸出が増えると期待されますまた、参加国からの輸入品を安く手に入れることが可能になるほか、TPP11では外資系企業の活動に対する規制も緩められるため、日本のコンビニエンスストアなどが参加国に出店できるようになります。

▲ 関税廃止のメリット

 その一方で、安い輸入品が日本に入り込むことで、様々な国内産業に影響が出ると心配されています。とりわけ現在でも厳しい競争に晒されている日本の農家が衰えることが心配されています。特に、現在でも厳しい競争に晒されている日本の農家が、外国産の農産物に価格で太刀打ちできなくなり、日本の農業が衰えることが心配されています。

自由貿易の動きは他にもあるの?

1990年代以降、自由貿易を進める為に、自由貿易協定(FTA)やEPAを結ぶ国々が増えています。日本は2002年にシンガポールとEPAを結んで以来、多くの国や地域とEPAを結んでいます。また世界でも、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など多国間でFTAやEPAを結ぶ動きが進んでいます。

東アジア地域包括的経済連携:東南アジア(ASEAN) と日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの16ヵ国が締結を目指す自由貿易園構想の。関税の撤廃や削減、投資などに関するルールづくりが進められている。

 その一方で、アメリカのトランプ政権は、保護主義のもと自由貿易の逆を行く動きを見せています。2018年には、アメリカ、カナダ、メキシコが結んだ北米自由貿易協定(NAFTA)を見直し、保護主義的な内容を含んだ新協定USMCA(アメリカ・メキシコ・カナダ協定)を3国で合意しました。

自由貿易協定(FTA):自由貿易の共通ルールを定めた協定。EPAが投資や知的財産権の保護などまで対象にしている。